ヒートショックを防ぐ家づくりって?
投稿日:2020.03.25
暖房の効いたあたたかい部屋からトイレに行くと、その室温差に思わず震えてしまった、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
寒い季節は特に、この温度の差が、体にとって負担になります。
家の中の急激な温度差により血圧が大きく変動することで失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こし、身体へ悪影響を及ぼしてしまう、実は怖いものなのです。
そんな「ヒートショック」についてご説明していきます。
ヒートショックとは?
ヒートショックとは、部屋の気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管の疾患が起こることをいいます。
この血圧の上下は、脳内出血や大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞などの病気が起こる原因になります。
ヒートショックにより亡くなる人の数は全国で年間約1万4000人と言われており、これは
交通事故による死亡者数を大きく上回るそうです。
ヒートショックが起こるのは冬場に暖房の効いたリビングから暖房のついていない脱衣所やトイレ、浴室に入る時。
そういった場所に移動する時には、体が寒さに対応するために血圧が上昇します。
お風呂に入るために脱衣所で衣服を脱ぎ、浴室へ移動するとさらに血圧が上昇。
その後、シャワーを浴びたり浴槽に入ると、急に体が温まり血圧が下降していきます。
これがヒートショックの原因となるのです。
特に10℃以上の温度差がある場所は危険とされているため、注意しなければなりません。
11月~2月までの時期がヒートショックがよく起こる時期。
冬は特に、気温が低くお風呂に長くつかる人が多い傾向にあります。
また、浴室や脱衣所などの気温は下がるため温度差がさらに大きくなり危険が高まります。
また、入浴の際だけでなくトイレでヒートショックを起こす人も多いので、お風呂場以外でも温度変化のある場所は注意が必要です。
ヒートショックを防ぐには高気密・高断熱の家づくりが必要
そんなヒートショックを防ぐため、今注目されているのが「高気密・高断熱の家」なんです。
「どうして家づくりがヒートショックに関係するの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ヒートショックは「家の中の急激な温度差」が原因で起こります。
ということは、家の中が一定の室温に保たれていれば、ヒートショックは起きないということになりますよね。
そこで重要なポイントとなるのは高気密・高断熱の家を設計することなのです。
高気密・高断熱の家ってどんな家?
ヒートショックを防ぐためには「高気密・高断熱の家づくりが大切」ということをお伝えしました。
では、高気密・高断熱の家とは、具体的にどういった家のことを言うのでしょうか?
それぞれの特徴を見ていきましょう。
●高気密の家
高気密住宅とは、外部との隙間が少ない気密性の高い家のことをいいます。
建築の際に生じやすい目に見えな程の小さな隙間を、精度の高い建築素材や防湿シート、断熱材、気密テープなどでしっかりと埋め、外気の侵入を防ぐ家にすることで室内の気密性を高めます。
●高断熱の家
高断熱住宅とは、外壁と内壁の間に断熱材を用いたり、断熱性の高い窓を採用したりすることによって、断熱性能を高めた住宅のことをいいます。
「断熱」とは文字通り「熱」を「遮断する」という意味で、夏は外から熱が入ってくるのを防ぎ、冬は部屋の熱が出ていくのを防ぎます。
そうすることによって、室内を常に快適な温度に保つことが可能になります。
●双方には相乗効果が!
高気密と高断熱の双方には相乗効果があるのです!
気密性を高めることで、断熱機能の低下を防ぐことができ、また断熱性を高めることで室内の空気が逃げにくくなるため、高気密と高断熱を一緒に取り入れる建築方法が近年人気となっています。
高気密・高断熱の家。その他の嬉しいメリット6つ!
高気密・高断熱の家づくりをすることでに外気温に大きな影響を受けることなく、室内の温度を一定に保つことができます。
そのため、冷暖房を過度に使用する必要がなく、省エネな一面も持っているんですよ。
ヒートショックを防いでくれる他にも様々なメリットがありますので見てみましょう。
メリット1. 結露を抑制できる
結露は、室内の空気に含まれる水蒸気が冷えた窓ガラスなどと接触することによって起こるものです。
断熱・気密性能が低いと、室内の表面温度が下がり、結露しやすくなります。
窓ガラスなど目に見える部分の結露ならまだ対策が取れますが、壁の中の結露「壁内結露」だと私たちで対応することは難しくなります。
断熱材が水分を含むと性能が低下するだけでなく、周辺の木材を腐らせる原因やシロアリやダニ、カビの発生にもつながってしまうのです。
こうしたことから壁の中の結露は、家の寿命を縮める原因になってしまいます。
断熱・気密性能を高めて結露の発生を抑えることは、家そのものの健康のためにも、住む人のアレルギーなどの健康リスクを減らすためにも非常に大切なポイントなのです。
メリット2. 健康に過ごせる
近年の研究で、住居の温熱環境が居住者に与える健康への影響がとても大きいことが明らかになりました。
暖かい家と寒い家とを比べたときに、病気の疾患率、血圧やコレステロール値、心電図など様々な項目で差があると国交省から報告があったそうです。
高気密・高断熱の家を建てることによって、部屋の温度が暖かいまま保たれます。
そのため夜中にトイレに起きなくなるなど、身体だけでなく精神的な健康にも良い影響を与えてくれるのです。
メリット3. きちんと換気ができる
今の新築住宅には24時間換気システムが導入されており、室内の空気を常に入れ替えてきれいな空気環境を保っていますが、気密性能が低いと隙間から空気が漏れるため、きちんと換気を行えません。
換気がうまくできないと、アレルギーや気管支喘息の原因となるダニやカビの胞子、花粉やほこりなどのハウスダストが家の中に漂い続けてしまいます。
断熱・気密性能を高めることにより、しっかりと換気が行えます。
室内の空気環境を清浄に保てるのはもちろん、アレルギーなどの健康リスクからも家族を守ることができるので小さなお子様も安心して過ごすことが出来ます。
メリット4. 熱中症予防になる
最近は地球温暖化の進行によって熱中症が起こりやすく、それに伴って死亡率も増加しているというデータが出ています。
特に高齢者の方は体温調節がうまく行えないため、急上昇する気温に体が耐えられなくなってしまいます。
住宅に複層ガラスや遮熱ガラスなどの断熱素材を用いることで、夏場は室内の温度上昇が緩和され、熱中症予防にも繋がります。
メリット5. 家計に優しい
高気密高断熱の家は、冷暖房が長時間に渡って良く効くため、少ない消費エネルギーと短時間の使用で満足できる効果が感じられます。
そのため、年間の光熱費が気密性、断熱性の低い家よりも断然安くなるのです。
年間を通してはもちろんのこと、何十年と見ていくと百万単位での大きな差が出ます。
メリット6. 環境に優しいエコロジー効果
断熱・気密性能を高めて熱の出入りを遮断することによって、家計に優しいだけでなく、環境にも優しいエコロジー効果が期待できます。
消費エネルギーの削減につながり、地球環境にも良い生活ができるため、気持ちの面でもヘルシーな生活が送れそうですね。
まとめ
ヒートショックに限らず、室内と室外の温度差、部屋ごとの温度差は少なからず人間の身体に負担がかかります。
エアコンの効きすぎで体調を崩した、という経験がある方も多いと思いますが、人間は体温調節に多くのエネルギーを使っており、温度差は体に大きな負担となってしまうのです。
ずっと住み続ける家だからこそ、いつまでも安心して健康で過ごしたいですよね。
高気密・高断熱についてもっと詳しく聞きたいという方は、ぜひマイ窓までご相談ください。
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